おぐろ弘 市議会だより「第115号」(令和5年12月)

12月定例議会は4日から7日までの4日間開催され、一般質問をおこなった議員は8名でした。傍聴された方は6日6名、7日2名で合計8名。少なかったです。

インターネット中継(録画)では4日間で1,138回の視聴がありました。

〈駅前施設建設費に10億円〉

駅前施設内部

上のイラストは令和7年供用開始予定の「駅前施設」の内部の様子です。今議会で建設費10億430万円が計上され可決されました。

現在、建設資材の高騰や人材不足で予定通り工事が進められるのか聞きましたが、今のところ心配ないとのことで、建設は地元事業者が主体になるようです。

私は開業にあたり心配な点がいくつかあります。

★建物の閉館時間は午後7時ですが、「ゆう」、「公民館」など多くの市民が使う施設は午後9時まで開いています。中心街の活性化のためにも、せめて午後9時までは開けるべき。

★今後の運営について話し合いをしている組織に高齢者、福祉、文化団体が参加していません。利用してもらう方々の声を聞かずにどうしようとするのか分かりません。

★施設の維持管理費は年間1,800万円とのことですが、人件費、光熱費、除雪費などを考えれば、少なすぎる金額だと思います。中途半端な維持管理は施設利用に繋がりません。

などなど、駅前施設には疑問がたくさんあります。今後もしっかり指摘していきます。

〈12月議会の予算書から〉

ふるさと納税に要する経費・・・2億1,667万4千円

今年の砂川市への「ふるさと納税」は好調で、16億円の予定。返礼品の追加予算が計上されました。人気は化粧品、革製品、お菓子などです。

住民税非課税世帯特別給付金・・・2億1,350万円

国の事業です。住民税非課税の3,050世帯(予定)に7万円の給付金を支給する事業で、砂川市の場合は年内の支給予定です。

社会福祉施設等物価高騰対策支援事業・・・4,000万円

介護施設、障がい者施設、医療施設、私立幼稚園、公衆浴場など、市内73事業所に一定の基準に従って支援の給付金を支給する事業です。

〈私の一般質問より〉

〈義務教育学校の教員(先生)の確保について〉

義務教育学校外観予想図

上のイラストは令和8年4月開校予定の「義務教育学校」の校舎完成図です。総事業費は100億円を超える一大事業です。

これまで2校あった中学校と5校の小学校を廃校にして、現在の砂川中学校に新築校舎を建設します。

教員数は今の82名から49名に激減しますし、これまでの小学校6年、中学校3年の「6・3制」を「4・3・2制」にする大改革を行います。

建物はお金を出せば建ちますが、「教育は人なり」と言われるほど教員の確保が重要だと思い、今議会で一般質問を行いました。

(現在、市内で勤務する教員の中で、小中一貫校、義務教育学校の経験者を聞きました。)

空知管内での経験者は4名。新しい教育制度を知る先生が少ないです。

(小学校の教員と中学校の教員には、それぞれの教育に対する意識や感覚に相いれない部分があると言われていますので、聞きました。)

『大きな違いがある』のは市教委も認めています。それは、小学校は学級担任制で一人の先生で受け持ちます。しかし、中学校は国語、数学、理科など教科分担制で組織的に動く先生方です。その違いは「文化が違うほどの違い」だそうです。

それなのに、砂川市では先生方の小中一貫教育や義務教育学校に対する研修、研究、交流が遅れていて危機的な状況です。

(教員の人事権と異動が決定する時期について聞きました。)

人事権は北海道教育委員会にありますが、市教委がしっかり要望をすることがとても大事です。私は「義務教育学校に理解を持ち、前例にとらわれず、真剣に変革に取り組もうとする『先生』が必要だ」と話しました。開校まで、今年も含めて人事異動にあと2回しかチャンスがありません。最高責任者である教育長を筆頭に死に物狂いで良い先生の確保に動くことを強く要請しました。

他にも「市長の広聴活動について」と「義務教育学校の通学路について」も聞きましたが、今回は紙面の関係で掲載できません。詳しくは私に連絡いただくか、インターネット中継の「録画」をご覧ください。

〈私の一言〉

4月の市議会議員選挙が終わって3回目の議会が終わりました。一般質問は8名で以前に比べ多くなりました。ただ、本会議場や予算審査特別委員会での議案への質問が限られた議員になってきています。

議員が質問をしないと、市長が良い施策を打ったのとしても市民の皆さんに内容が伝わりづらくなります。議員の一番の仕事は議会での発言です。