「市民の声」が提出した修正案の賛成討論

議案第3号 砂川市がん対策推進条例 修正案の賛成討論

私は議案第3号 砂川市がん対策推進条例修正案に対し、賛成の立場で討論させていただきます。

砂川市における死亡原因の第1位は悪性新生物(いわゆる「がん」)が毎年続いています。したがって、「がん」発症を予防し、もし、発症した場合の治療、介護、相談支援のあり方をしっかり定める条例の必要性は、私自身も十分に理解しています。

全国的にも、がん対策条例は増えていますが、砂川市の場合、ふれあいセンターを中心に「がん」の予防、啓発にしっかり取り組んでいます。また、がん治療については、砂川市立病院は「がん診療連携拠点病院」であり、PETなど高度な医療機器の整備、緩和ケア病床の設置、「がん相談支援センター」設置など、がん対策は充実していると考えます。

しかし、今回、提案された条例には努力規程が多く、いわゆる理念先行型の条例であることは大変残念です。

提案された「がん対策推進条例」には受動喫煙の防止対策の推進が盛り込まれていますが、受動喫煙の防止を入れるのであれば、条例提案者の責任として、まずは自らが範を示し、市民、事業者に協力を求める必要があるのではないでしょうか。

また、国立がん研究センターの研究結果によれば、喫煙による肺がんリスク上昇の科学的根拠は確実であること、受動喫煙による肺がんリスク評価については、今年の8月に、これまでの「ほぼ確実」から「確実」へと変更されたところです。

さらに、平成22年2月に厚生労働省は健康局長名で「受動喫煙防止対策について」と題した通達を出しています。

その中で、健康推進法第25条の規定の対象となる施設における今後の受動喫煙防止対策の基本的な方向性として、多数の者が利用する公共的な空間については、原則として全面禁煙であるべきとし、受動喫煙防止措置の具体的方法として「少なくとも官公庁や医療施設においては全面禁煙とすることが望ましい」としています。

加えて、国はがん対策基本法に基づき、「がん対策推進基本計画」を策定しています。その個別目標として、平成34年までに行政機関及び医療機関は受動喫煙ゼロを実現するとしています。

以上の理由をもって、今回、提案されている修正案の通り、市の所有する公共施設については、全面禁煙にするのは当然だと考えますので、修正案に賛成いたします。

なお、「砂川市がん対策推進条例」が提案されていますが、具体的な「がん対策推進基本計画」や条例の内容を推進、実現するための予算措置もないことから、条例の必要性は認めますが、時期尚早であると考えます。以上、申し上げて修正案に対する賛成討論を終わります。