おぐろ 弘 市議会だより「第87号」(平成28年12月)

12月定例議会は、12月5日から8日までの4日間開催されました。一般質問は私を含め5人でした。相変わらず同じメンバーです。また、傍聴される方も5日2名、6日2名7日4名、8日3名の合計11名と少なかったです。

【「がん対策推進条例」に修正案を提出】

市は今議会に「砂川市がん対策推進条例」を提案しました。砂川市における死亡原因の第1位は悪性新生物(いわゆる「がん」)が毎年続いています。したがって、「がん」発症を予防し、もし、発症した場合の治療、介護、相談支援のあり方をしっかり定める条例の必要性は、私自身も十分に理解しています。しかし、今回、提案された条例には努力規程が多く、いわゆる理念先行型の条例であることが大変残念でした。

提案された「がん対策推進条例」には受動喫煙の防止対策の推進が盛り込まれていますが、受動喫煙の防止を入れるのであれば、条例提案者の責任として、まずは自らが範を示し、市民、事業者に協力を求める必要があるのではないかと考え、市の所有する公共施設は全面禁煙にする主旨の修正案を提出しました。

「市民の声」の提出した修正案は賛成が二人で否決されました。原案(市の提出した条例案)に対する採決では、「砂川市がん対策推進条例」には具体的な「がん対策推進基本計画」や条例の内容を推進、実現するための予算措置もないことから、条例の必要性は認めますが、時期尚早であると考え、「市民の声」は反対しました。

しかし、議会が終わる前に市役所の地下にある喫煙室は閉鎖され、公民館の地下にある喫煙室も近いうち廃止されるそうです。

〈12月議会で分かったこと〉

☆農業委員会委員が13名に

国の法律の一部が改正され、これまで選挙が行われていた農業委員は、来年4月1日からは、市長が任命し、議会が承認する仕組みとなりました。また定数も13名(▼1名)になります。

☆特別養護老人ホーム「福寿園」の増床(29床以下)は来年工事着工

砂川福祉会が運営している「福寿園(100床)」は、来年に工事が着工されます。そのため現在の福寿園隣の土地を市が土地開発公社から買い、福祉会に無償貸与します。

☆臨時福祉給付金(経済対策分)が支給・・・7,487万4千円

国の政策ですが、消費税率の引上げによる影響を緩和するため、所得の少ない方に対して支給されます。平成28年度分の住民税(均等割)が課税されていない方が対象です。

〈私の一般質問より〉

《子ども医療費無料化制度の拡充について》

中空知5市5町のうち、中学生まで医療費無料化をしていないのは砂川市と滝川市のみとなりました。子育て支援のため、中学生までの医療費の無料化を実施するには、どの位かかるのか。また、その考えはないのか聞きました。

2年前の答弁では中学生までを無料化すると1,600万円ほど必要と言っていましたが、今回は2,300万円との答え。市内全体の医療費が増えているのが要因とのことです。

私は近隣他市町から来られた方々に『前の所は中学生や高校生まで無料だったのに!』とよく言われます。また、砂川に住み続けている子育て世帯の皆さんからも『何とか義務教育の間は医療費を無料にしてほしい』との声が多くあります。

市長は答弁で『年間2,300万円の財政負担の大きさなどを挙げ、10月に病児・病後保育を開設したように、独自の支援策で働きながら子育てしやすい環境整備に力を入れたい』と話しました。

他市町からの子育て世帯の移住定住促進のためにも子ども医療費の無料化拡充を進めなければならないと思います。

《仕事をつくるについて》

砂川市の人口は本年1月から10月末で216人減少していて、なかなか人口減少が止まりません。移住・定住の傾向も働く世代が地方を求める傾向に変わっていると言われています。都会から砂川に若者を呼び込むには仕事をつくることが重要です。

(新規就農への支援について)

砂川市では新規就農に向けての支援策は整っているように思われますが、まだまだ、発信力が弱いと思います。平成30年度には農協が体験農場を開設するとの話も聞きました。大消費地「札幌」にも近いので近郊農業に適した砂川市に若者を呼び込みたいですね。

(個人創業支援と空き店舗情報の発信について)

市内には空き店舗などが59軒あります。若い人たちの中には、ものづくりやIT関連で地方を目指す人も多いと聞いていますので、具体的な支援策、空き店舗情報の発信やチャレンジショップを開設するなど、官民一体となって人口減少に歯止めをかけたいです。

私からの一言

「議会改革」

議会改革特別委員会は、今議会から一般質問の様子を音声だけですが、遅くとも12月末までにネットで配信します。

また、質問する議員が固定化する中、これまで質問ができなかった副議長、議会選出の監査も質問できるようにするなど、議会の活性化を進めています。

しかし、何よりも市民の皆さんの傍聴が議場の緊張感を高めます。是非、たくさんの方に生の議論を見ていただきたいです。